大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)161 判決

主 文

原判決を破棄する。

原判決判示第二の罪につき被告人を免訴する。

被告人を原判決判示第一の罪につき懲役一年六月に処する。

第一審の訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

職権を以て調査するに原判決の認定確定した犯罪事実中臨時物資需給調整法違反

の犯罪は昭和二七年政令第一一七号大赦令による大赦があつたので刑訴第四一一条

五号第四一三条但書第四一四条、第四〇四条、第三三七条三号により原判決を破棄

し右犯罪については被告人を免訴すべく、右免訴すべき犯罪以外の被告事件につい

て更に判決すべきものと認める。

弁護人小林昶の上告論旨は憲法違反に藉口した刑訴法違背の主張に過ぎず、弁護

人十川寛之助の上告論旨第一点は証拠と事実が一々対応して説明されなければなら

ぬものでないことは既に当裁判所の判例とするところであるから(昭和二四年(れ)

一七二四号、同年一一月八日第三小法廷判決参照)採用し得ないところである。又

同弁護人の爾余の論旨並に弁護人藤田三郎の上告論旨は何れも適法な上告理由にあ

たらない。

よつて原判決の認定確定した犯罪中大赦にかゝらない犯罪に対し法令を適用する

と、被告人の所為は貿易等臨時措置令第一条第四条(本令は昭和二四年法律第二二

八号外国貿易管理法に依り廃止されたが同法附則第三項に依り本令を適用する)に

該当すると同時に関税法(昭和二四年法律第六五号による改正前のもの)第七六条

に該当するから刑法第五四条第一項前段第一〇条によつて重い関税法第七六条の罪

の刑に従い所定刑中懲役刑を選択し訴訟費用の負担については刑訴第一八一条第一

項に則り主文のとおり判決する。

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右は全裁判官一致の意見によるものである。

検察官 吉河光貞関与

昭和二七年一〇月一〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 栗山茂は出張につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 霜 山 精 一

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